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Column 

 

大型トラック市場におけるサービスビジネスモデルへの投資拡大

2017年6月28日掲載

フロスト&サリバン モビリティ部門主席コンサルタント
森本尚

 

 グローバルにおける中大型(車両総重量6トン以上)商用車市場は、2017年には287万台、前年比で3.2%増加となる見込みである。このうち、成長率で見ると中型商用車(車両総重量6~16トン)が4.7%、大型商用車が2.1%と、中型が市場成長を牽引すると見られているが、北米や西欧といった、いわゆる先進市場における成長の減速をBRIC(ブラジル、ロシア、インド、中国)を代表とする成長・新興市場が支える構造となっている。

 トラック市場では、主に3つの領域の要因が関連することで新たな市場革新を生み出す原動力となっている。「デジタル化」、「新興市場成長と新興プレーヤの台頭」、「コア技術の革新ニーズ」の融合である。フロスト&サリバンが実施した、主要商用完成車メーカの経営層に対する調査によると、最も関心が強いテーマは、「サービスとしてのトラック」・「デジタル化によって実現できるビジネスモデルの特定」・「デジタル貨物仲介サービス」の3つであった。成長市場においては、車両管理サービスやコックピット周りの新しいテクノロジーに関して様々なテクノロジー会社との提携が相次いでおり、「製品としてのトラック」から「サービスとしてのトラック」として、その事業構造も移り変わりつつある。このようなトレンドは、プラットフォーム型車両生産やコネクテッドトラック、あるいは「バリュートラック(主に中国・インドのメーカによって生産される比較的低価格なトラック)」の拡大によって相乗的に支えられている。特に米国や欧州などの主要市場で引き続く経済不安、燃料価格の変動、高齢ドライバーの増加、新規ドライバー獲得の困難化、市場のデジタル化、電子機器が実現する新しいビジネスモデルが、商用車を利用する企業や産業におけるマインドや事業戦略の注目点を変えつつある。

 

 テレマティクス、隊列自動走行、貨物仲介サービスといったサービスは、今後2020年までに自動運転のサービスの一部として実現される可能性が高いと見ているが、例えば隊列自動走行技術の価値を、実際にトラックを運用するフリート企業にどうやって理解・活用してもらうか、どういった費用とサービス料金体系でどういったユーザに訴求していくか、ビジネスとしての課題は次のステージに移ってきていると言える。一般的には、フリートにおける運用コストの55-60%程度は、ドライバーへの報酬と燃料費で占められており、この部分をデジタル化・自動化技術でどこまで削減できるのか、また、トラック市場において今後厳格化されるCO2排出規制への対応が新たなデジタル技術の活用でどこまで可能か、また全体収益を底上げするための貨物輸送効率の向上、といったものを明確に示していくことが必要となってくる。

 

 開発速度や市場革新のスピードアップのため、既存市場構造を破壊するような領域の技術分野に関しては、事業提携や買収・統合が2017年には多く発生する可能性がある。例えば、市場を牽引する、ダイムラー、ボルボ、フォード、日野、アショクレイランドといった完成車メーカは、デジタル貨物仲介、ビッグデータ、サイバーセキュリティ技術に関するスタートアップ企業等に対して、積極的な投資を進め、今後の事業戦略の成長の柱を模索してゆくだろう。

 

※本コラムは5月22日付けの日刊自動車新聞に掲載されたものです。

 

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