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Column 

 

自動車用キーレスアクセスの進化とビジネス機会

2017年2月10日掲載

フロスト&サリバン モビリティ部門主席コンサルタント
森本尚

 

 カーシェアリング、カーレンタル、カーリースなどの新しいモビリティサービスの台頭に伴い、ここ数年大きな変化がなかったキーレスアクセスシステムへの関心も高まりを見せている。現在はモバイル機器を中心としてRF無線通信が広く普及しており、Bluetooth Low Energy (BLE)、生体認証、近距離無線通信(NFC)が自動車産業においても次世代の通信技術として台頭していく可能性が高い。従来型のキーレスアクセスシステムから、これらの技術を活用したアクセスシステムへの移行が徐々に進むにつれて、サイバーセキュリティベンダーやテレマティクスサービスプロバイダ、モバイルアプリ開発ベンダーといった企業が自動車産業に参入する機会も今後は拡大するだろう。

 

 顔認識、音声認識、虹彩認識といった先端認証技術は技術的な正確性も飛躍的に向上してきており、また非接触にて認識が可能であることから、自動車メーカーがこの様な生態認証を必要不可欠な要素として組み込む可能性も高い。その一方で、スマートフォンなどのモバイルデバイスを介した二次的な車両アクセスについては、通信機器側のバッテリー寿命やデータの正確性、セキュリティ等の課題から、あくまで二次的な選択肢としての位置づけとなり、従来型のフォブキーは今後も残っていくことになるだろう。

 

 フロスト&サリバンの分析では、スマートフォンに代表されるスマートデバイスや生体認証に基づく車のアクセスシステムの普及率は、北米では2025年までに8%に到達すると予測している。北米では、コンチネンタルやデンソー、ヘラといった主要ティア1サプライヤがOEM向けにスマートアクセスシステムを提供している。一方、欧州では、同システムの普及率は同時期に9%に到達すると見ている。欧州では、コンチネンタルやMarquardt、HufといったサプライヤがOEMにスマートアクセスシステムの提供を行っている。

 

 自動車メーカーは新技術の搭載に対しては常に慎重であり、セキュリティ面における課題の対処に焦点を置いている。例えば、解錠のための通信や暗号化において、標準周波数を規定・利用する活動を行っている。また、生体認証などのバーチャルキーの場合、自動車メーカーの取り組みの中心は、コネクテッドデバイスにおけるサイバーセキュリティ上の課題や、遠隔で操作できる機能の制限といった点が注目領域となっている。

 

 このような先進アクセスシステムの実現に積極的な自動車OEMは、徐々にテクノロジーベンダーとの提携を始めており、将来的に異業種間の統合が進むことにも繋がる。例えば、フォードはインテルと将来自動車の車載技術に関する共同研究プロジェクト「mobii」を立ち上げ、ドライバーの顔認証システムなど、ドライバーと車との協調連携の研究開発をテーマとしている。また、トヨタはマイクロソフトの技術を活用し、複数のドライバーを認識するDARV (Driver Awareness Research Vehicle)システムの開発を試みている。

 

 ステアリングホイールやシート、アンビエント照明やミラー位置など、乗車と同時にドライバー毎に各種機能を個別最適化する機能を搭載した最先端のPassive Start and Entry(PASE:パッシブスタート・エントリー)が、将来の自動車アクセスシステムのスタンダードとなる日もそう遠くはないかも知れない。

 

※本記事は2017年1月30日発行の日刊自動車新聞に掲載されたものです。

 

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